・教皇ルーマニア訪問:首都でミサ「聖母のように、祝福と出会いの文化をもたらして」

(2019.5.31 バチカン放送)

 ルーマニア訪問中の教皇フランシスコは5月31日夕方、首都ブカレストの聖ヨセフ司教座聖堂で、カトリック信者と共にミサを捧げられた。聖堂には多くの信者が詰めかけ、外に設けられた会場にも多くの信徒が集まった。

 この日、典礼暦は、受胎告知後のマリアが親類のエリザベトを訪ねた出来事、「聖母の訪問」を記念し、ミサの説教で教皇は「聖母の訪問」を観想。マリアの賛歌、「マグニフィカト」に、謙遜で身を低めた人々に希望をもたらすマリアの存在を見つめられた。そして、マリアの「歩む」「出会う」「喜ぶ」という三つの態度を指摘。「決して平坦ではない人生のいくつもの体験を、勇気と忍耐をもって歩んだマリアは、私たちの試練もご存じで、共に歩んでくださる方です」と語られた。

 また、マリアとエリザベトの世代を超えた出会いで、エリザベトは若いマリアの未来に預言を与え、その抱擁はお互いを高め合うものであった、とされ、「救い主としてご自分の民と共におられる主の偉大さ」を知り、喜びあふれるマリアの姿を示された教皇は、「信仰上の問題は、しばしば喜びの欠如に起因しています」と話された。

 そして、「ルーマニアで主の慈しみが高らかに歌われるよう、マリアのように、この地に祝福と出会いの文化をもたらす者になって欲しい」と信者たちを励まされた。

 正教会の信者が大多数のルーマニアで、カトリック信者はおよそ144万5千人、人口の約7パーセントを占める。同国のカトリック教会は13教区からなり、ギリシャ(ビザンチン)典礼カトリック、ラテン典礼、また少数のアルメニア典礼によって構成されている。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年6月2日