・教皇、米の司教をセクハラと不適切な財務管理で懲罰処分(VaticanNews)

(2019.7.20 Vatican News)

 セクハラと不適切な財務管理について訴えられ、捜査を受けた米国の司教を、教皇フランシスコが懲罰処分にした、ことが明らかになった。

  米ウエストバージニア州のウィーリング・チャールストン教区は19日、マイケル・ブランズフィールド司教に対する”懲戒処分について”駐米バチカン大使館から声明を送付されたとして、その詳細を公表した。

 ブランズフィールド司教は2005年から2018年までウィーリング・チャールストン教区長を務めたが、2018年に75歳の定年を迎え、教皇に辞表を受理されていた。教皇はこれにともない、同教区の管理者としてボルチモアのウィリアム・ロリ大司教を任命し、ブランズフィールド司教についてのセクハラと不適切な財務管理についての訴えについて調査するよう指示していた。

 これより前、ロリ大司教はウィーリング・チャールストン教区の司祭、信徒に対して書簡を送り、「調査チームはブランズフィールド司教のセクハラ行為を訴えた人々による説明は信用できるものと判断した」などとする調査の結果を説明。さらに、「同司教は過剰かつ不適切な支出を繰り返していた」との判断も明らかにしていた。

 19日に明らかにされた駐米大使館の声明は「調査結果に基づいて」、教皇フランシスコがブランズフィールド司教に対するいくつかの懲戒措置を決定した。具体的には、ウィーリング・チャールストン教区内に居住すること、いかなる場所においてもミサ典礼を公けに司式すること、を禁じ、彼がもたらした損害のいくつかについて個人的な弁済を義務付け、「弁済の内容と程度は、今後任命される同教区の司教と協議して、決定されることになる」という。

 声明は、このように締めくくられている。「一連の具体的な措置を取ることで、聖座は、ウィーリング・チャールストン教区の司祭、修道者、そして一般信徒に対して、心からの配慮を表明する」。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年7月22日