・教皇、モザンビーク要人たちと会見、「平和のための勇気」を讃える

 4日夕にモザンビーク入りされた教皇フランシスコは5日、首都マプトの大統領官邸でフィリペ・ニュシ大統領との会談の後、官邸内のホールで、同国の要人たちとお会いになった。

 教皇はこの集いで、「美しい自然と豊かな文化、生きる喜びに満ちた国民によって祝福された国、モザンビーク」を訪問できたことに心からの喜びを表明。また、先に同国を相次いで襲った二つのサイクロンによって深刻な被害を受けた地方に連帯を示され、被災された人々を中心に置いた復興が行われるよう求めるとともに、カトリック教会として復興に協力することを誓われた。

 さらに教皇は、モザンビークが長い内戦を経て1992年にローマで締結された包括和平協定以来、平和を目指し、「国内の課題と向き合うための最良の道」として和解の努力を続けてきた、モザンビークの人々の「平和のための勇気」を讃えらえた。

 そして、平和とは「単に戦争が無い状態ではなく、社会から疎外され、忘れられた兄弟たちが尊厳を取り戻し、一人ひとりが社会の主役である、と感じられるための、「責任ある、絶え間ない取り組みを必要とするものです」と訴えるとともに、「機会の平等の欠如が、様々な形の暴力や戦争を招く原因とならないように、注意を怠らないで」と求められた。

 また、教皇は「モザンビークの平和は、医療をはじめ社会の様々な分野に発展をもたらしています」とされたうえで、「人々が必要としている制度を整える中で、特に、人口の大きな部分を占める若者たちの教育に力を注ぐように。住居のない家族、仕事のない労働者、土地を持たない農業従事者らを助けることが希望と、尊厳、平和の未来につながるように」とさらなる努力を促された。

 モザンビークの豊かな自然にも言及され、「自然を守ることは、生活を守ること」として、環境問題に対して特別な関心を払うように願われた。

(編集「カトリック・あい」)

 

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2019年9月5日