・「世界家庭大会」閉会ミサ-教皇、聖職者による性的虐待被害者に赦しを乞う

(2018.8.27 バチカン放送)アイルランド訪問中の教皇フランシスコは26日午後、ダブリンのフェニックス・パークで、カトリック教会の「世界家庭大会」の閉会ミサを行われた。ミサには信徒たち30万人が参加した。

  教皇はミサの中で、アイルランドのカトリック教会の数多くの聖職者や修道者による未成年者への性的虐待について、被害者たちに赦しを乞うとともに、教会が「(被害者たちへの)同情や正義と真理を追求しようとする姿勢を欠いていた」こと、「(被害者たちの)苦痛に満ちた状況を前に沈黙していた」ことを謝罪。回心の祈りで、「このようなことが二度と起きないように、そして正義が行われるように、神がこの恥と悔い改めの心を育ててくださるように」と祈られた。

 ミサの説教では、イエスの言葉を信じず、つまずく弟子たちに、イエスが「あなたがたも離れていきたいか」(ヨハネ福音書6章67節)と問いかけられた場面を観想され、「私たちにとっても、イエスの教えは実行不可能に思われることがあります」としたうえで、「自分を傷つけた人を赦すこと、移民や外国人を受け入れること、失望や拒絶、裏切りに耐えること、まだ生まれる前の命や、高齢者たちを守ることは、何と難しいことでしょうか」と話された。

 「しかし」と教皇は、「こうした状況にある時こそ、私たちは、聖霊の力と私たちの傍にいつもおられるイエスに勇気づけられ、『あなたこそ神の聖者であると、私たちは信じ、また知っています」(ヨハネ福音書6章69節)と信頼を込めて語ったペトロの言葉で、答えなくてはならないのです」と強調された。

 ミサの後、教皇はダブリン市内の修道院で、アイルランドの司教団との出会いを持たれた後、ダブリン空港での送別式を経て、ローマに戻られた。次回の「世界家庭大会」は2021年にローマで開かれる。

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 8月21日からアイルランドの首都ダブリンで開かれたカトリック教会の「第9回世界家庭大会」に、教皇は25日にダブリンにおいでになっていた。到着後に、大統領はじめアイルランド各界要人との会見で「家庭」の大切さをグローバルな視点で訴えたほか、夫婦たちとの対話、貧しい家族たちとの交流、世界の家族が集った「家庭の祝祭」など、様々な出会いを持たれた。26日午前には、アイルランド西部の聖母巡礼地クノックを訪れ、カトリック教会の聖職者による性的虐待の被害者や、世界中の家族たちを聖母の保護に託して祈られた。

(編集「カトリック・あい」)

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2018年8月27日