・「戦争の日が永久に消されるように」-教皇、南スーダンの大統領参加の黙想会で祈る

(2019.4.11 バチカン放送)

 教皇フランシスコは11日、バチカンでの10日からの黙想会に参加した南スーダンの指導者たちに、同国の平和を願われた。

 黙想会は、英国国教会のジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教の提案を受けた教皇の協力で実現したもので、参加したのは、南スーダンのサルバ・キール・マヤルディ大統領と5月12日から副大統領に就任する5人のうち4人、およびエキュメニカル評議会のメンバー8人。

 教皇は黙想会の終了に当たって、南スーダン指導者らに励ましの言葉を述べられ、「恵みの時」として黙想を過ごした彼らに「戦争の火が永久に消されるように、南スーダンが平和と和解のしるしのもとに未来を築けるように」と心からの願いを表明された。

 また、復活したイエスが弟子たちの中に立って言われた「あなたがたに平和があるように」は、「苦悩に満ちた受難の後、死に勝利したイエスが弟子たちに与えた、最初の贈り物でした」とされ、「紛争によって大きな苦難に見舞われた南スーダンとその国民もまた、主の言葉に励まされ、この若い自分たちの国を前進させる力を得ることができるように」、そして「聖霊降臨の火が、若いキリスト教共同体に活力を与えたように、新しい希望の光が同国のすべての国民を照らすように」と祈られた。

(2019.4.9 バチカン放送)

 バチカンのサンタ・マルタ館にて10、11日の2日間、南スーダンの政治リーダーとキリスト教諸教会の指導者たちが参加して黙想会が行われる。エキュメニカルかつ外交的性格を持つ黙想会は、教皇庁とカンタベリー大主教座の共通の合意によって、南スーダンの平和と発展のため使命と責任を負う人々に、豊かな考察と祈り、出会いと和解の機会を提供し、尊重と信頼の精神を育むことを目的に企画された。

 バチカンのアレッサンドロ・ジソッティ暫定広報局長の発表によると、教皇フランシスコは、英国国教会のジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教による提案を受け、黙想会の開催を承認された。黙想会には、南スーダンから、サルバ・キール・マヤルディ大統領と同国紛争解決和平協定に従い5月12日に副大統領に就任する5人のうち4人、およびキリスト教諸教会代表で構成する評議会のメンバー8人が参加する。

 黙想の指導は、ウガンダ・グル大司教区のジョン・パブティスト・オバマ大司教と、アフリカおよびマダガスカルの修道会責任者評議会会長、アボンクヒアンメゲ・オロバトル神父(イエズス会)が担当。黙想を終えた12日の午後、教皇フランシスコが参加者にあいさつされる予定だ。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年4月10日