・「シノドスは分かち合いの時」-教皇、開会あいさつで強調

(2018.10.3 VaticanNews Christopher Wells )

 「若者、信仰、召命の識別」をテーマとするシノドス(全世界代表司教会議)第15回通常総会が3日始まり、教皇フランシスコは冒頭のあいさつで、「私たちが今いるシノドスは分かち合いの時です」‐分かち合いでは、勇気と率直さをもって語り、謙遜の心をもって聴くことが、ともになされねばならない。そして、このシノドスは‐特にこの集まりに直接参加する人たちにとって-「対話を鍛えられるものでなければなりません」と参加者の努力を求められた。

 冒頭あいさつで教皇は、このシノドスは「識別を教会としての鍛錬」「信仰の業に根差した内面の姿勢」を示す場であることを強調。それに関連して、この総会での革新的なことの一つは、「発言が5つ終わるごとに-参加者が自分の聴いたことを識別するためにー沈黙の時をもつこと」とされた。

 そして、聴くことの重要性は、教皇の話の中にある重要なテーマにあった。教皇は、「聴き、旅する」教会であるために、私たちは「偏見と月並みな考え方」を「後に残して」行かねばならない、とし、特に「聖職者主義の蔓延」と「自己満足のウイルス」に警鐘を鳴らすとともに、教会は今、数々のトラブルに直面しているが、「私たちの信仰は、今はthe Kairos-神の時-でもある、と私たちに告げている-私たちを愛し、豊かな命に招くために、神は私たちに会いに来られるのです」と励まされた。

 最後に、教皇は「このシノドスが私たちの心を目覚めさせてくれるように!」と願われ、「いくつもの世代の交わり」が「希望をもたらす素晴らしい果実を生む」ように、と期待を表明した。さらに、このシノドスの間、「会議から得るものが、単なる文書-少数の人に読まれ、多数の人に批判されるもの-ではなく、何よりも、シノドスの目的を達成するのを可能にする具体的な司牧上の諸提案を引き出すことを目指し、「未来と共に時を過ごしましょう」と呼び掛けた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2018年10月4日