・「キリスト教徒のいない中東は想像不可能」教皇とアッシリア東方教会総主教が共同声明

(2018.11.9 バチカン放送)

 教皇フランシスコは9日、バチカンでアッシリア東方教会のカトリコス総主教マル・ゲワルギス3世と会談後、レデンプトリス・マーテル礼拝堂で中東平和のために祈り、共同声明に署名した。

 声明で、アッシリア東方教会とカトリック教会間の信仰と愛における歩み寄りの発展を神に感謝し、完全な一致が訪れる日を待ちながら、相互理解と福音を共に証しすることにおいて、前進していく決意を確認した。

 また、中東地域、特にイラクとシリアのキリスト教徒たちの悲劇的状況に対する、共通の苦しみを表明し、「何万という無実の人々が正当化しがたい暴力的紛争に苦しみ、キリスト教徒たちが使徒時代から諸宗教の人々と共存してきたその土地から逃避せざるを得ない現状を前に、共に祈り、人道的支援に取り組みたい」としている。

 そして、「キリスト教徒のいない中東は想像不可能」とし、キリスト教徒に対して「他の宗教の人々と共に、寛容・相互の尊重・受容という、中東地域特有のアイデンティティに貢献するように」と促すとともに、国際社会に対して、「すべての側の権利と義務を認める政治的解決がされるように」と呼びかけた。

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2018年11月10日