・教皇、3月の若者シノドス準備会合に世界の若者たちのインターネットでの参加呼びかけ

(2018.2.18 「カトリック・あい」)教皇フランシスコは18日正午のお告げの祈りの後で、3月に予定される若者による秋のシノドスのための準備会合に言及し、実際の会合に参加できない若者たちも、インターネットを通じて、議論に参加するよう呼びかけた。以下のように呼びかけられた。バチカンの公式発表文英語版より「カトリック・あい」が翻訳した。

 兄弟姉妹の皆さん、

 一か月後の3月19日から24日にかけて、世界中からおよそ300人の若者たちがローマに来て、10月の若者をテーマにしたシノドス(全世界司教会議)の準備のための会合に参加します。そこで、私が強く希望するのは、すべての若者たちがこの準備の主役になることです。若者たちは(「カトリック・あい」注:実際の会合に参加できなくても)、他の若者たちの司会のもとに、さまざまな言語のグループが、オンラインのネットワークを通じて参加できるのです。”ネットワークのグループ”の皆さんも、このローマの会合に貢献することになるでしょう。若者の皆さん、あなた方は、シノドス事務局のウエブサイト*で関係の情報を手に入れられます。ともに歩むことに貢献してくださることに感謝します。

 

教皇、世界の若者の関心が高まるのを期待―バチカンがインターネット特設サイトを充実

(2018.2.18 Crux Editori  John L. Allen Jr.)

   18日の教皇の呼びかけは、10月の若者をテーマとするシノドスを前に、世界の若者たちの関心を高める狙いがある。バチカンのシノドス事務局は教皇の意向を受けて昨年6月に世界の若者を含む信徒、聖職者たちにシノドス準備のための質問をインターネットで公開し、回答を求めていたが、反応は関係者が期待したほどではない。

 事務局によると、これまでに、質問状を呼んだ人は世界全体で22万1000人、回答を寄せた人は約10万人にとどまっている。世界のカトリック人口が12憶人とすれば、きわめて微々たるものだ。

 3月16日から24日にかけてローマで開かれる世界の若者たちの会合も、10月のシノドス準備のためのものだが、「この会合は若い人々が主役であり、主人公になります」「私たちは彼らについてだけ話すのではなく、彼ら自身が話をすることになる。彼ら自身の言葉で、彼らの情熱と感受性をもって、です」とシノドス準備事務局長のロレンゾ・バルディッセリ枢機卿は、若者たちの会合への参加、インターネットでの参加に期待を込めている。

 シノドス事務局は16日、3月の若者会合から10月のシノドスまでの議論に世界中の若者が活発に参加してもらおうと、すでに開設中の「若者」シノドス特設サイトに、複数の言語によるフェイスブック、インスタグラム、ツイッターのページを設けた。18日までに、ツイッターには2500人のフォロワーが、フェイスブックには4000人以上が、インスタグラムにも1200人を超えるフォロワーが記録されている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

*「若者」シノドス特設サイトhttp://youth.synod2018.va

参考

 教皇、世界の若者の声を聞く「プレ・シノドス」を3月に開催(2017.10.4 Crux Author Junno Arocho Esteves)

 ローマ発―教皇フランシスコは、3月19日から24日にかけて、世界中からキリスト教徒、非キリスト教徒の男女の若者を招いて「若者プレ・シノドス」を開くことを決めた。来年10月に予定する「若い人々、信仰と召命の識別」を主題とした全世界司教会議(シノドス)に先立って若者たちの声を聞き、シノドスに反映させる狙いだ。

 教皇が10月4日の定例謁見の講話の中で明らかにしたもので、教皇は「このような過程を通して、教会は、若い人たちの声、鋭い感覚、そして疑問や批判を聞きたい。私たちは若い人たちに聞くことが必要です」と開催の動機を語った。

 これを受けた記者発表で、シノドス準備事務局長は、この‶若者プレ・シノドス″で「若い人たちが、現代社会の複雑な状況の中で抱いている不安や心配とともに、期待や願望を語ってくれることを期待しています」と説明。参加する若い人たちは司教会議や東方カトリック教会から選ばれた男女、男女聖職者、神学生のほか、カトリック以外のキリスト教共同体、他宗教の人々、教育・文化・スポーツ・芸術の分野の専門家など「若者の人生の選択を助ける人々」を対象とする、としている。

 そして、「この‶プレ・シノドス‶は、今春に全世界の教会に送ったシノドス準備書面と質問状で始まり、現在インターネットで行っている世界の若者からの意見公募に続くもので、来秋のシノドスの準備をより実のあるものにするでしょう」と会議に期待を込め、この会議の結果報告はシノドスに参加する司教たちに手渡され、会議での話し合いに十分に役立てられることになる」と‶プレ・シノドス‶の意義を強調している。

 なお、‶プレ・シノドス‶の参加者は、教皇が司式して行われる3月25日の「枝の主日」のバチカンでのミサに、ワールド・ユースデイ地方大会に参加中の若者たちとともに参列する予定だ。

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2018年2月19日