☩「シノドスは私たちの心の中で働き続けねばならない」‐教皇、閉幕に当たって

(2018.10.28 VaticanNews  Christopher Wells)

 「若者シノドス」の閉幕に当たって、教皇フランシスコは28日、会議の一か月を振り返り、心に抱き続けている三つの点について話された。

*シノドスは”議会”ではない

  まず、教皇は「シノドスは議会ではありません」、むしろ、シノドスは聖霊が働かれる「守られた空間」であり、それゆえに、シノドスで起きた事についての情報は、いくつかの具体的な詳細な内容とともに、一般的なものとなった、と語った。そして「このことを忘れないようにしましょう。ここで働かれたのは聖霊です」と。

*シノドスは私たちの心の中で働かねばならない

 教皇が指摘された第二のポイントは、27日に採択されたシノドス最終文書に関係するものだった。「シノドスの結果は”文書”ではありません。むしろ、「シノドスは、私たちの心の中で働かねばならない」「聖霊は、この文書を、私たちの心の中で働くようにくださったのです。私たちはこの文書の受け手であり、外部の人々ではありません」と語られ、最終文書が働くために、「この文書とともに祈り、この文書を学び、光を求める」ことが重要だ、と強調した。

*祈りと償いで非難する者と戦う

 最後に、教皇は「私は、私たちの母、聖なる母である教会のことを考えます」と述べ、最終文書は、たとえ「教会の子供たちである私たちが罪人」だとしても、教会は聖なるものであると認識している、としたうえで、”偉大な告発人”はいつも私たちの罪を利用し、特に今、「彼は力を込めて告発し、この告発は迫害になってきています」と語った。

 そしてその迫害は、肉体的な暴力だけでなく、世界のいくつかの場所で見られるように、教会を汚すように作られた告発ともなっている、個々の信徒は汚れていても、教会はそうではないのだから、「今、私たちの母を守らねばならない。私たちの母は祈りと償いによって、”偉大な告発者”から守られるのです」と強調。

 それが、この月の初めに、世界の信徒たちに一か月を通して、ロザリオの祈りと聖ミカエルへの祈りを捧げるように、教皇が求めた理由だった、と説明し、「今は困難な時期です。それは、告発者が教会には手を付けず、私たちを通して私たちの母なる教会を攻撃するからです。シノドスの終わりに、私はこのことを『心から』申し上げます」と語った。そして、次のように締めくくった。「今、聖霊が、私たち全てのため、そしてまた私のために、にこの文書を授けます。彼が私たちに話したいことについて、深く考えるために。ありがとう、ありがとう、皆さん!」

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2018年10月29日